有名ゲーム本の日英翻訳をアメリカの大手コミック出版社に納品
『The Legend of Zelda Encyclopedia』は、ゲームシリーズ『ゼルダの伝説』(LoZ)の世界を掘り下げた百科事典のような本です。ゲームのキャラクターやストーリー、モンスターやアイテム、ダンジョンなどが詳しく紹介され、発売から30年を経た今もファンを魅了し続けるファンタジーの世界観が詰まっています。もともと日本語で出版されたこの書籍を世界中にいるLoZファンに届けるべく、英語に翻訳する必要がありました。
当初は別の翻訳会社が本件を担当していたものの、お客様の期待に沿う翻訳を作成できなかったということで、当社にご依頼いただきました。通常であれば5か月程度を要する大型本でしたが、すでに決められていた発売日を考慮すると3か月で納品する必要がありました。私たちは厳しい納期の中で品質に妥協することなく、文化に適合したローカライズを行う必要がありました。
本書は、世界中のLoZファンに届けられ、ゲームのあらゆる情報を得られるユーザーガイドとしての役割を果たすことを目的としていました。したがって、翻訳者は翻訳スキルが高いだけでなく、このゲームをプレイしてよく理解している必要がありました。
本書では、多くのページを割いてゲームのキャラクターやアイテム(武器や小道具など)を説明しています。また、すべての説明には画像がついており、場合によっては画像の新規作成が必要でした。複雑なDTPが必要なページは320ページに及び、翻訳だけではなくDTPにも十分な作業時間を確保する必要がありました。
英語ネイティブとLoZゲーマーを含む翻訳者、チェッカー、校正者、レビュアー、デザイン担当者の5名によってチームを構成しました。
チームが品質を担保しながら、短納期に対応できるよう生産性を上げるため、多くの最先端のツールを用いました。
社内のDTPオペレーターが画像の新規作成を行った結果、日本語版をローカライズしたというよりも、一からグローバル版を作成したかと思うほど自然な画像が仕上がりました。
経験豊富なプロジェクトマネージャーをアサインすることで、チームとクライアント間の調整を行い、直前での変更などもケアし遅延を防ぎました。
わずかな遅れも生じさせないよう、クライアントと常にコミュニケーションをとり続ける体制を構築しました。
「日本語版と翻訳版を比較して、とくに2つのすばらしい点があったと思っています。