翻訳チームの方々だけではなく、営業担当の方やカスタマーサービスの方など大勢の方に支えられました。
1983年東京大学農学部卒業後、農林水産省森林総合研究所研究員。1987年からは国際協力事業団の長期派遣専門家としてインドネシア共和国東カリマンタン州に3年間滞在。その後は東京大学農学部助手、同助教授、大学院農学生命科学研究科助教授を経て現職。
2004年東京大学大学院農学生命科学研究科・森林科学専攻博士課程修了。同大学院農学国際専攻の学術研究支援員、特任教員を経て2010年以降は農学国際専攻国際森林環境学研究室助教。2014年から現職。
井上真先生 私は翻訳サービスを使うのは初めてでした。翻訳をしていただいたあと、私のほうで訳文を大幅に修正しなければならないかと思っていたのですが、思ったよりも修正箇所が少なかったので助かりました。翻訳者の方が元の日本語の意図をうまくくみ取ってくださっていると感じました。日本語としても読みづらくわかりにくい部分を、見事に意訳していただきました。
田中求先生 今回の書籍は10以上もの章からなるうえ、しかも章ごとに執筆者が異なり、森林環境学であったり文化人類学であったり、複数の領域を横断するものでした。ひとりの翻訳者の方にご対応いただくのはかなり難しい翻訳だったと思います。しかし、ユレイタスさんには、幅広い分野にきちんと対応していただいたと思います。 また、翻訳した原稿をいったん著者に戻し、著者による修正を加えたあと、ユレイタスの英語ネイティブチェッカーがブラッシュアップするという工程でしたが、ネイティブチェッカーが実に丁寧にたくさん添削してくださっているのにはビックリしました。手抜きがないという感じがしました。
井上真先生 日本人が書くとまわりくどくなるところを、英語ネイティブの翻訳者の方がスッキリした文章にしてくださるのはいいのですが、この言い回しではこちらの言いたいニュアンスが伝わらないと感じる部分もありました。しかしそれは、著者が責任をもって調整しなければならない部分だと思いますし、翻訳者にそこまで求めるのは筋が違うかなとも思います。
田中求先生 長期にわたるプロジェクトで、翻訳チームの方々だけではなく、ユレイタスの営業担当の方やカスタマーサービスの方など大勢の方に支えられました。後半、プロジェクト管理が立て込んでくると最終納期がずれることがあり、密なやりとりが必要と感じた時もありましたが、おおむね円滑なレスポンスをしていただき、細かい気配りをしていただきました。
井上真先生 欧米ではパラグラフの冒頭にTopic Sentenceが来て、そのあとでそれを補強する説明が続きます。ところが日本人の文章は真逆です。最初に説明があって、最後に結論が来る。だから、和書を単純に翻訳すれば洋書になるかというとそういうわけではないと思うのですが、ユレイタスさんはどう思いますか?
田中求先生 最初、ユレイタスさんとはまず「翻訳の方針」を決めるところからスタートしました。翻訳者による解釈ミスを防ぎ、できるだけ原文に忠実な翻訳を実現するためにも「直訳」という翻訳のスタイルを選び、進めました。しかし途中で、直訳では修正にかかる著者の労力が大きくなることに気づき、「意訳」に切り替えました。結果的には意訳に切り替えてよかったですが、翻訳方針を確定するまでには、慎重で丁寧なコーディネーションが必要なのだと感じました。
田中求先生 ドラフトの翻訳は終了しましたが、ユレイタスさんにはまだ、英訳書のタイトルをご教示いただいたり、ゲラ校正でお手伝いしていただいたりと、製本印刷に至るまでぜひご協力いただければと思っています。どうぞ引き続き宜しくお願いします。